📋 目次
「修理に出す前に」確認できることがあります
作業中にトラクターの様子がおかしくなると、まず「壊れた」と思ってしまいます。 ですが実際には、消耗品が詰まっていたり、オイルが減っていたりするだけで、 自分で直せることもあります。
この記事では、実際に私が作業中に遭遇して自分で解決できた2つのトラブルを紹介します。 同じ症状で困っている方の参考になればと思います。
症状①:走行中に回転が上がらない・止まりそうになる
走行中にアクセルを踏み込んでも、エンジンの回転数が上がらなくなりました。 そのまま止まりそうになることもあって、これはおかしいと思いました。
調べてみると燃料の供給不足だったので、燃料フィルターを交換したら直りました。 フィルターは型番を調べてネットで買って、自分で交換しました。
こんな症状が出ます
- アクセルを踏み込んでも回転が上がらない
- 負荷がかかると力が出ない
- そのまま止まりそうになる
原因:燃料が十分に届いていない
燃料フィルターは、燃料に混じったゴミや水分を取り除く部品です。 ここが詰まると燃料の通り道が細くなり、必要な量の燃料がエンジンに届かなくなります。
エンジンは回っているのに力が出ない、というのはこのためです。 アイドリングでは足りていても、アクセルを踏んで多くの燃料が必要になった瞬間に足りなくなる、 という形で症状が出ます。
完全に詰まるとエンジンがかからなくなります。 「力が出ない」段階は、まだ動かせるうちのサインです。早めに交換しておくと、 畑の真ん中で止まる事態を避けられます。
対処:フィルターの交換
燃料フィルターは消耗品で、部品自体はそれほど高いものではありません。 型番さえ分かればネットでも購入でき、交換も自分でできます。
型番は、今ついているフィルターの本体に印字されていることが多いです。 分からない場合は、取扱説明書か購入した農機具店で確認してください。
燃料コックが「開」のまま作業すると、燃料(軽油)が漏れ出てきます。 フィルターを外す前に、必ず「閉」にしてください。
コックの場所も機種によって違います。クボタのトラクターは、 フィルターのすぐ上に付いています。 見当たらないときは、取扱説明書で確認してください。
黒い缶のタイプは、汚れているかどうかの判断が難しいです。 中が見えないので、外から眺めても交換すべき状態なのか分かりません。 「フィルター系の異常かな」と思ったら、農機具店に相談したほうが確実です。
また、探してもフィルターが外から見当たらない機種は、 自分で交換しようとせず農機具店に任せてください。 ヤンマーの新しいタイプがこれにあたります。
フィルターの場所の探し方から、レンチを買わずに外す方法まで、実物写真つきで解説しています。
→ トラクターの燃料フィルター交換|場所と手順
※写真は筆者が実際に使っているトラクターのうち2台(ヤンマーとクボタ)のものです。
上の写真の2台は、どちらも車体の側面に付いています。 ただし機種によっては後方に付いているものもあります。
形もメーカーによって変わります。「この場所にあるはず」と決めてかかると 見つかりません。お使いの機種での場所は、 取扱説明書で確認するのが確実です。
症状②:パワステが固くなる
ハンドルが固くなったことがあります。まったく回らないわけではなく、 回る → 固い → 回る、というのをハンドル1回転の中で繰り返すような状態でした。
原因は油圧オイルの不足で、オイルを補充したら直りました。
こんな症状が出ます
- ハンドルが重い(まったく回らないわけではない)
- 回る位置と固い位置があり、1回転の中で繰り返す
- 作業機の上がりが遅い、といった症状が一緒に出ることもある
原因:油圧オイルの不足
トラクターのパワーステアリングは油圧で動いています。 油圧オイルが減ると、必要な圧力が保てなくなり、ハンドルが重くなります。
「まったく効かない」ではなく「重いところと軽いところがある」という出方をすることがあるのは、 オイルが足りず、圧力が安定しないためと考えられます。
油圧オイルは、エンジンをかけないと内部に行き渡りません。 入れた直後はまだ効いてこないことがあります。 そこで補充してからエンジンをかけて、しばらく様子を見る というやり方でやりました。
一度に入れきらず、エンジンを切った状態で5Lくらいずつ (あふれないように注意しながら)入れて、そのつどエンジンをかけて確認。 まだハンドルが固いようなら、またエンジンを切って追加で補充。 これを繰り返しました。
ただ、これが正解かどうかは正直分かりません。 結果として症状は直りましたが、あくまで私がやった方法として読んでください。
補充そのものはエンジンを止めた状態で行ってください。 エンジンがかかったまま補充口を開けて作業するのは危険です。
「入れる」と「エンジンをかけて回す」は分けて、 入れる→止めたまま確認→エンジンをかけて回す→切って確認 という順番で進めてください。
- 補充口の位置・オイルの種類・規定量は機種によって違います。 必ず取扱説明書を確認してください
- 機種によっては油圧とミッションでオイルを共用しています。 指定されたオイル以外を入れないでください
- 量はレベルゲージや点検窓で確認します。 入れすぎもよくありません
- オイルは熱くなっていることがあります。やけどに注意してください
油圧オイルは、普通に使っていて大きく減るものではありません。 減っていたということは、どこかから漏れている可能性があります。
補充で症状が消えても、原因が残っていればまた減ります。 車体の下や配管まわりに油のにじみがないか確認し、 短い期間でまた減るようなら農機具店に見てもらってください。
2つに共通する考え方
今回の2つは、症状も場所もまったく違いますが、原因の形は同じでした。
いつもと違う感覚に早く気づくためにも、日ごろの点検が効いてきます。 → トラクター日常点検チェックリスト
自分でできる範囲と、プロに任せる範囲
| 状況 | 対応 |
|---|---|
| 消耗品の交換・オイルの補充で直った | 自分でできる範囲 |
| 補充してもすぐに減る | 農機具店へ(漏れの可能性) |
| 異音・大量の煙・焦げたにおいがある | すぐ止めてプロへ |
| 原因の見当がつかない | 無理に動かさずプロへ |
「動かし続けたせいで被害が大きくなる」のが一番避けたい形です。 判断に迷ったら、動かさずに相談するのが結果的に安く済みます。
🛒 おすすめ商品
※本ページはアフィリエイト広告を含んでいます。 リンク先は、関係のない商品が混ざらないよう検索条件を調整しています。
※燃料フィルターは機種によって型番が異なります。 購入前に必ず取扱説明書でご確認ください。
※油圧オイルは、種類も補充場所も機種によって大きく異なります。 間違ったオイルを入れると故障につながるため、当ブログでは商品を紹介していません。 取扱説明書を確認するか、農機具店にご相談ください。
📝 まとめ
- 走行中に回転が上がらない・止まりそうになる → 燃料フィルターの詰まりを疑う
- パワステが固い(回る・固いを繰り返す)→ 油圧オイルの不足を疑う
- どちらも「減っている・詰まっている」のサイン。補充・交換で直ることがある
- 油圧オイルが減っていた場合は、漏れがないか確認する
- 異音・煙・焦げたにおいがあるときは、動かさずにプロへ
本記事は農業経験10年の筆者の実体験に基づく内容です。機種やメーカーによって 仕様・手順が異なる場合があります。作業前に必ずお使いの機種の取扱説明書を ご確認ください。記載内容の実施により生じた損害について、当方は責任を負いません。 判断に迷う場合は、購入した農機具店・メーカーにご相談ください。